ドイツ大学の入学要件を徹底解説
日本の学歴で進学する方法(学士課程)

「ドイツの大学に興味があるけれど、自分に出願資格があるのかわからない」 「日本の高校卒業後、直接ドイツの大学へ行ける?」

ドイツの大学は、その高い教育水準とリーズナブルな学費から、近年日本からの留学生に非常に人気があります。

しかし、ドイツの大学(学士課程)へ入学するには、ドイツ独自の大学入学資格を満たさなければなりません。

本記事では、はばたきが最新の情報をベースに、日本の学歴別に必要な条件を詳しく解説します。

読み進める前に知っておきたい6つの重要キーワード

ドイツ進学の仕組みを理解するために欠かせない用語をまとめました。

HZBは大学入学資格(正式名称:Hochschulzugangsberechtigung )という意味です。

Uni‑assist(正式名称:Arbeits‑ und Servicestelle für Internationale Studienbewerbungen e.V.)は、ドイツにある非営利機関で、海外留学生用の大学出願書類チェック代行の有料サービス。ドイツ国内の約170〜180大学が加盟する団体です。

海外留学生がドイツの大学に正規入学するために必要な大学入学準備コースです。

KMK (正式名称:Ständige Konferenz der Kultusminister der Länder in der Bundesrepublik Deutschland)はドイツの州文部大臣常設会議です。ドイツ国内の教育関係に加えて、海外からの出願者(留学生)の学歴審査基準など策定します。

anabinは、KMKで国ごとに決められており、海外の学歴・資格がドイツで認定されるか調べるデータベースです。

ドイツ学術交流会です。世界中の学生・研究者を対象に、奨学金・情報提供・交流支援を行っています。日本のDAAD事務所は東京にあります。

日本の学歴別:ドイツ大学出願の6つのパターン

ご自身の現在の学歴に合わせて、該当する項目をご確認ください。

1. 日本の高校卒業 + 大学入学共通テスト

判定:出願可能(分野制限あり)

 日本の高校を卒業してすぐにドイツへ進学したい場合、共通テストの結果が鍵となります。

必須要件

  1. 日本の高校を卒業していること。

  2. 大学入学共通テストを5科目以上受験し、合計点が420点(70%)以上であること。

  3. ドイツで専攻したい分野に関連する2科目で、それぞれ62%以上の得点を得ていること。

出願のポイント

  • この条件を満たす場合、その学科および関連学科への直接出願が可能です。

  • 例:物理学専攻なら「数学+物理」、経済学なら「数学+政治経済」など。

  • 医学部などの人気学部は、最低ラインを大きく上回る成績(85〜90%以上)が現実的に必要です。

 

2. 日本の大学を1年以上修了した場合

判定:出願可能(分野制限あり)

日本の4年制大学ですでに1年以上学習し、35単位以上を取得している場合、ドイツの大学の同一・類似系統の学部に出願できます。

  • 注意点:

    • 全く異なる分野への転向は原則できません(例:経済学部1年修了 → ドイツで文学部へは不可)。

    • 1年次の成績が審査に大きく影響するため、高いGPAを維持することが合格への近道です。

3. 日本の短期大学を卒業した場合

判定:出願可能(分野制限あり)

2年制の短大を卒業している場合も、卒業分野と関連する学部に限り、出願資格が認められるケースがあります。

  • 例: 保育・教育系の短大卒 → ドイツの教育学・社会学系へ出願。

  • 最終的な判断は各大学や審査機関(uni-assist)によります。

4. 日本の高等専門学校(高専)を卒業した場合

判定:条件付きで出願可能

 「準学士」を持つ高専卒業生には、主に2つのルートがあります。

  1. Studienkolleg(準備課程)ルート: 高専の専攻と同じ分野に進む場合、準備課程を修了し試験(FSP)に合格することで出願可能。

  2. 大学編入ルート: 日本の大学へ編入し1年以上(35単位以上)修了すれば、関連分野のドイツ大学へ直接出願が可能。

5. 日本の大学を卒業した場合(学士保持者)

判定:出願可能(全分野)

日本の大学を卒業し、すでに学士号をお持ちの方は、ドイツのほぼすべての学士課程へ出願する資格があります。第2の学士(Zweitstudium)として、全く異なる分野に挑戦することも可能です。

6. 芸術・音楽大学への出願

判定:実技重視

美大や音大、デザイン系学部は、学歴よりもポートフォリオ(作品集)や実技試験が最優先されます。高校卒・大学卒に関わらず、才能と実力が認められれば入学可能です。

  • ただし、最低限の語学証明(B2程度など)が求められる大学が多いです。

必要な語学力の目安

ドイツの大学や学科によって、必要とされる語学力は大きく異なります。

課程 必要とされるスコアの目安
英語課程
IELTS 5.5〜7.0 / TOEFL iBT 72〜100
ドイツ語課程
TestDaf 4×4 / telc C1 Hochschule / Goethe C2

一般的に、理学や工学系の学科は比較的低い英語力でも出願できることがありますが、文系の学科ではより高い英語力が求められる傾向にあります。

 

ドイツ語で授業が行われる課程の場合、基本的にドイツ語能力C1以上の証明書が必要です。

 

注意:

  • ドイツ語課程に出願する場合でも、ドイツ語能力証明書に加えて英語能力証明書が必要になるケースがあります。この場合、求められる英語レベルは英語課程と変わらないことが多いです。
  • ドイツ国内で英語の語学試験を受験する機会は限られているため、渡航前に日本で必要な語学能力証明書を取得しておくことを強くお勧めします。

FAQ

よくある質問

A. 正直なところ、現状では非常に厳しいです。ドイツの学歴評価データベース(anabin)では、全日制・対面式の教育が評価対象の基本となっており、通信制は「評価対象外」とされる傾向が強いです。大学への直接交渉で可能性はゼロではありませんが、確実な保証はありません。

A. 日本の高校卒業資格のみでは、原則としてStudienkollegへの入学も認められていません。 インターネット上の例外的な成功例に頼らず、まずは共通テストで基準を超えるか、日本の大学で1年間の実績を作るルートを推奨します。

A. 可能です。ただし、履修科目(HL/SLの組み合わせ)や点数に非常に細かい規定があります。IB生の方は、個別ヒアリングでの確認をお勧めします。

A. カナダの高校卒業資格でドイツの大学に進学する場合、いくつかの条件を満たす必要があり、原則、直接ドイツの大学への出願が可能なのは、オンタリオ州の高校卒業資格(Ontario Secondary School Diploma / Diplôme d’Études Secondaires de l’Ontario)のみです。


※オンタリオ州の高校卒業資格をお持ちの場合でも、ドイツの大学への申請資格として、満たさなければならない条件が複数ありますのでお気をつけください。

 

オンタリオ州以外の州の高校卒業資格をお持ちの場合は、以下のいずれかの方法で出願が可能です。

 

  1. カナダの大学学部課程1年以上修了(同じ専攻に出願できる)
  2. ドイツのStudienkollegで、希望の専攻の準備コースとドイツ語コース1年間修了(ドイツ語のみ。入学のためにドイツ語B2資格が必要。)

 

※上記方法で出願する場合も、ドイツの大学への申請資格として、満たさなければならない条件が複数ありますのでお気をつけください。

A.  結論から申し上げますと、アメリカのコミカレ卒業(準学士号/Associate Degree取得)でドイツの大学への進学は、現状極めて困難です。

anabinの規定では、アメリカの準学士号がドイツの大学入学資格として認められるためには、

以下の非常に厳しい条件をすべて満たしている必要があります。

 

  • 一般教育科目の厳格な履修: 互いに独立した一般教育5科目(英語、外国語、数学、自然科学を含む)を履修していること。

  • 科目の継続性: 上記のうち少なくとも3科目は、3セメスター以上にわたって継続的に履修(例:数学 I、II、IIIなど)していること。

  • 専門科目の除外: エンジニアリングやビジネスなどの専門教育に偏ったカリキュラムは認められません

 

ここが注意点!さらに大きなハードルとして、コミカレの単位だけでなく「高校卒業資格(High School Diploma)」の内容も審査対象となります。

現在の規定では、「日本の高校卒業」+「アメリカの準学士号」という組み合わせに対する公式な救済ルールが存在しません。

 

そのため、アメリカのコミカレを卒業していても、日本の高校卒業資格と共通テストの結果に基づいた「日本ルート」での審査、あるいは日本の大学での履修実績が優先されることになり、コミカレでの努力がドイツ進学に直接反映されない可能性が非常に高いのが実情です。

ドイツ大学進学を夢で終わらせないために、
その先のキャリアを見据えて

「有名な大学に入れば、将来の就職が安泰」という日本的な考え方は、ドイツでは通用しません。

ドイツの大学進学は、単なる「学歴づくり」ではなく、「プロフェッショナルとしての第一歩」です。

 

学歴(ブランド)より、一生モノの「専門性」を

日本の就職活動では、大学名が重視され、学部での専攻と職種が一致しないことも珍しくありません。

しかし、ドイツやグローバル市場では「何を専攻し、何ができるか(専門性)」が厳しく問われます。

ドイツの大学はどの大学も教育水準が一定して高く、どの学部で何を学んだかが直接、将来のキャリア(職種)に直結します。

 

  • 「偏差値」より「志(やりたいこと)」で選ぶ

  • 「大学名」より「学びの内容」で選ぶ

 

この視点の転換こそが、卒業後にグローバル企業や専門職として活躍するための最大の鍵となります。

 

はばたきが提供するのは「合格」の先にある未来

はばたきでは、単に出願書類を整えるだけの代行業者ではありません。

 

  • キャリアドリブンな進路指導: お客様が将来、どんな自分になりたいか。そのために必要な専攻は何かを一緒に考えます。

  • 日独の価値観の橋渡し: 日本の「エリート大学志向」から脱却し、ドイツの「実力・専門性重視」の環境でどう生き抜くかのアドバイスを行います。

 

ドイツの大学卒業は、決して楽な道ではありません。

しかし、そこで得た「自律して学ぶ力」と「確固たる専門性」は、世界中どこへ行っても通用する最強の武器になります。

 

あなたの「好き」や「得意」を、世界基準のキャリアに変えませんか?